脳にちゃんと血液が回って、
酸素が行き渡ってと、
モノとして、きちんと機能するように、
ある程度の配慮をする必要はある。
ただ、その脳を使っているのは何か?
脳はコンピュータに例えられる。
コンピュータは、計算する。
コンピュータがそれ自体で勝手に計算を始めることはない。
何が、誰が、コンピュータを使っているのか?
誰が、計算のためにデータを入力するのか、
そこから何らかの答えを引き出そうとしているのは、
何か?
脳を、身体を使っているのは、
あなただ。
脳があなたなのではない。
脳は脳だ。
一冊の本。
これは、モノとしては、紙の束で、
一枚一枚のページには、
字が印刷してある。
人間を研究するのに、脳を一生懸命調べるってのは、
本をインクの色だとか、紙質だとか、
ページの量だとかだけを見ているっていうこと。
本において、肝心なのは、そこに書いてある内容。
モノとしての本にどれだけ着目したところで、
その本の内容を知ることはできない。