251 スパルタ教育の行く末



  そんなこともできないのか!


小学生のお子さまが宿題をやるのを
見ていたお父さんが怒鳴ります。

かけ算の練習問題。

お子さんは、問題ができずにとまっています。

できないことで、苦しんでいる中、
さらにお父さんからの怒鳴り声が飛んできます。

それで、さらに苦しんでわけが分からなくなります。

お父さんには、悪意はありません。

お子さんのためを思って、
宿題を見てあげていたのでしょう。

でも、これがどういう結果を引き起こすか?



そのお子さんが大人になったら、
なってそうな状態の例がありました。
 
ビジネスマンとしては、成功されていて、
責任のある地位についていらっしゃるある方。


  数字が苦手。


  おれは掛け算ができないけど、
  それでもこれだけ結果を出してきたんだ!
  だから、わからなくてもいいんだ!


なんか、意地になっているように見えます。

わたしは、そのかたのおっしゃることについて、
否定したりせずに、
なんで、わからなくていいと思うのか?
つっこんで聞きだします。

するとでてきたのが、
子供の時、かけ算の宿題をやっていて
お父さんに怒鳴られたこと。

やるのが嫌になって、
それ以降、数字に関わることを避けてきたのだそうです。


  かけ算ができないのがおれなんだ!
  できるようになったら、
  おれではなくなってしまう!


などとわけの分からないことを
言って反発していたのですが、

「かけ算」「算数」「×(掛けるの記号)」などの単語、記号を
ひとつずつ調べてもらいます。

飴の袋があったので、
飴を使って、3人にあめを4個づつ配る様子を
表します。

などなど、掛け算が使われる例をいろいろ考えてもらいます。


  えーーー、こんな簡単なことだったの?
  おれはいままで何をやってたんだ!

 
最後にはかけ算ができるようになって、
妙に意地を張っていたような部分は
消えてなくなったのでした。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>