よーい、ドン

260 勉強しようと思うけど座っていられない。

よーい、ドン!
よーい、ドン


質問をいただきました。

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勉強をしようと思っても、座っていられません。

一度座っても、すぐに立ち上がって
別のことをはじめてしまいます。

そういう癖が身についてしまっていて、
勉強に手がつきません。

どうしたらいいのでしょうか?

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わたしは、若いころ、ビルの窓ふき職人をやっていました。

高層ビルの窓ガラスも洗います。
25階建てのビル、50階建てのビル、などなど
のガラスをゴンドラに乗って、
上から洗っていきます。

下を見ると、歩いている人は点にしか見えません。
風が吹くとゴンドラは揺れます。

洗わなければならないガラスは膨大な量あります。

だからゴンドラに乗っている間は、
ひたすらガラスを洗います。
  
で、わたしが高層ビルの窓ふきの話をすると、
聞かれます。


  こわくないんですか?


  こわくないです。


新しくアルバイト君がやってきます。
サーファーだそうで、体力はありそうです。

彼を屋上に連れていきます。

ゴンドラの準備をして、
わたしが先に乗り込みます。

彼は、足がガクガクしています。
見て分かりました。


  おっかないです。


  いいからのれ!


3日目くらいから、
彼は、ふつうに何の苦もなく、ゴンドラに乗り込んで
作業を進められるようになりました。

高いところがこわいという人がいます。

こわがっていたら、作業できません。
仕事になりません。

だから、楽に自然にいられるようになるしかありません。


「勉強の技術」を開発した、L.ロン・ハバード氏の言葉に、
「コンフロント」というのがあります。
ただし、ふつうの英和辞典にあるような定義とは少し違います。

 confront,コンフロント:
  直面すること、楽にそこにいて知覚すること


目隠しして、下を見えないようにしたら、
怖くないかもしれません。

薬を飲んで、神経を麻痺させたり、
気持ちをたかぶらせたりしたら、
怖くないかもしれません。

でも、その状態は、
コンフロントしているとはいえません。


わたしは以前、
「勉強の技術」のトレーニングを徹底的に受けました。

そこで一番最初にやったのが、
文書を前にして、楽に座っていられるようにする
コンフロントするということです。

文書を目の前にして、2時間以上座っていました。


  そんなアホな!?


と当時、少しだけ思いました。

でも今考えると、これは
勉強する上での土台になるものです。

基本中の基本。

もっとも初歩の段階。

机に向かって座っていられる。

これができないと勉強できません。

座っていられないのであれば、
座っていられるように、
訓練するしかありませんね。





親子で楽しむ学び方 LEARNING HOW TO LEARN


基礎からわかる勉強の技術


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