266 間違えたらラッキー

ノートに細かい字でびっしり書き込んで、
計算しているある中学生。


  それ答え間違ってるよ。


と伝えると、
消しゴムでノートに書き込んだ計算を
一生懸命消し始めます。





おいおいちょっと待て。
なんでそれ消しちゃうの?


  間違ってるので。


なにが間違ってるのか確認した?


  いや、してません。


おれが嘘ついてたらどうする?


  ・・・


まあ、嘘つかないにせよ、
こっちだって間違えることがあるよ。
消してどうするつもりなの?


  もう一回やります。


それじゃ、せっかく間違えたのに、
もったいない。


  は?


なにをどう間違えたのか、
自分で確認して、わからないままにしていたら、
また同じ間違えしそうだよなあ。

まず、なにを間違えたのか確認しようよ。

それで、なに間違えたのか分かっとけば、
次回からその間違いは防げるよな。
間違ったらそれは直せるチャンスなんだよ。

というわけで、消しゴム禁止な。


  ええ~っ!


計算を消しゴムで消してしまうと、
なにを間違えたのかが分からないまま。

消すのに使う手間と時間も無駄です。

まずは、自分がなにをして、どう間違えたのか、
それを見て、自分で間違えがなんなのか分かれば、
直すことができます。

よくいるのが、自分はできるはずだと
根拠なく思いこんでいる人。

その人は、自分の間違えやミスを受け入れられず、
を見ることができません。

だから、自分がやったことを
消さずにはいられません。

そういう人は、いつまでたっても
同じ間違いを繰り返しがちですねえ。






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